「九十六歳の誕生日、おめでとうございます。」ハッピーに入所して、初めての誕生日を迎えた方が、涙を浮かべて「この年で誕生日会をしてもらったのは生まれて初めてなんだヨ…」とつぶやいた。今の八十代、九十代の方は大変な時代を生き抜いて来られた方々。その時、改めて大事にして生きていきたいと感じました。
例えば、『今日はあなたが主役！』とばかりに女性であれば、お化粧をしてさしあげ、口紅を差してあげる。口紅を妙に意識して口をモジモジ動かしている姿はとても可愛らしい。胸元にはホームで用意したコサージュをを付けて差し上げ、皆が待つ食堂で元気な拍手に迎えられました。
家族の方も参加してくださって、結婚式のように花束贈呈式をし、感謝の言葉をかけていただきました。スタッフからも寄せ書きを、ホームからは美味しいケーキが用意され、スタッフ全員とともに食べました。誕生会が終わり、退場する時に「今年がさいごかねぇ…」とつぶやく様子が印象的でした。
「今年が最後の誕生会になるかもしれない」だからこそ最後の誕生会を心を込めて祝ってあげたい！私も含めスタッフ一同そう思っています。そのような気持ちが頑張る源となっているような気がしています。
