中川修子が綴る「介護ブログ」

1.介護予防教室

夏休みが「アッ」という間に終わってしまいました。
たった1ケ月お教室がお休みでも、生徒さん達と何か月も会っていないような寂しさを感じます。
生徒さん達からも「淋しかった…」と言っていただけて嬉しいです。

「認知症になっても、住み慣れた街で自分らしく暮らすことができる街づくり」

政府はこちらのスローガンを唱っていますが、本当にそれが可能なのだろうか?と最近つくづく考えされる場面に出会います。

今回は私の力が試される出来事がありました。

Aさん ―89才― 一人暮らし

姉妹はほとんど亡くなり、妹は認知症で施設入所。たった一人、身寄りがいても「もう関わりたくない」と言われたそうです。

MCI(初期の認知症)の症状があり
決めたことも2~3日でひっくり返る

さらにその決めたことが、2~3日でまたひっくり返る

さらに「ドロボーが入っている、大事な書類がなくなった」

2~3日すると「大事な書類がポストに入っていた」
等々

これでは、ケアマネさんも大変だろうなと思いました。
でも、このAさんは一人で頑張っているのです。
一人暮らしの方の生活を維持するのは、とても大変だと思います。

ー 千葉日報 9月9日版
「身寄りのない高齢者サポート事業開始」(船橋市)ー
・安否確認
・入退院付き添
・葬儀等死後事務 など
ー 独居者の不安に寄り添い住み慣れた地域で
安心して暮らし続ける ー
が10月からSTARTするそうです

今の私は、私と夫との両親も看取って10年以上が経ち、少し心に余裕ができた頃、このAさんを身内だと思って、できる限りのことは助けてあげようと思っています。夫も、朝早い電話、夜遅くまでの対応、何度もひっくり返るさまざまな出来事に振りまわされている私を黙ってみてくれています。

そうです。これが逆の立場だったら、誰も助けてくれなかったら、どうすればいいの?って思います。Aさんの近所にも私の知っている人がいますが、「もうAさんは認知症が出てきているから、かかわらないようにしようネ」って皆で話し合っていると聞かされました。

これが現実です。

市川市も早急にお一人様対応の施策を構築してほしいです!
2025年、65才以上の高齢者のうち、約5人に1人(約700万人)が認知症になるのですから。

私は限界がくるまで、見守ってあげたいです。
アレもしちゃダメ、コレもしちゃダメ、の「管理型の介護」ではなく、「できる限りAさんらしく今までどおりの生活をさせてあげるお手伝いをしてあげたい!」そう思っています。

8月のある日、家にばかり居るから「ドロボーが入った!大事な書類がなくなった!」って言いだすのだから、外に連れ出しました。
「Aさん、ドライブに行きましょう!」

花見川団地までドライブ。途中でお弁当を買って。Aさんの銀行の振り込みなど、色々な用事も済ませて一日過しました。
その帰り道、車の中で「私幸せ!!涙が出る。悲しいからじゃないヨ。嬉しくてだヨ!!」といって涙をぬぐってました。

認知症の人から目をそらせてはいけない。みんなで見守ってあげなくてはネ

困ったときは中川さん

「困ったときは、中川さんに連絡するネ。中川さんに相談すれば何でもすぐ解決してくれるから…」とAさんが言っていました。

「そうそう、何か事を起こすときは、まず私に言ってネ」と言ってあります。

以前にも「着物の買取り」や「何でも買取ります」のお店で被害にあっています。危ない!危ない!

※「ケアマネさんは?」と思われた方もいるでしょう?
この方は「要介護1」の認定を受けています。ケアマネさんもついています。

私がこの方のお手伝いをすることを報告しようと連絡をした時、留守電でしたので私の電話番号を伝え、「連絡ください」と伝えたのですが、今だに返信は来ません。「毎月1回の訪問もない」と本人は言っていますが、本当かどうかは確認できません。

私はただケアマネさんの手が回らない所のお手伝いをしたいだけなのですが…。こういう時は、連絡を取り合ってやり取りをしたいものです。