中川修子が綴る「介護ブログ」

2, 季節を感じる~②~

私は毎年、食べものだけでなく、「鈴虫」の鳴き声で夏を感じさせてもらっています。

鈴虫は『市川の虫』 ってご存知でしたか?

近所のAさんから教わりました。

Aさんは毎年卵から育て、一足早くお風呂場で暖房をかけ羽化させ、6月頃から鳴き始めるように準備するそうです。

いつも、その虫を分けていただき、なんともいえない鳴き声で

「日本の夏が来た~」を感じさせてもらっています。

菅野教室の生徒さんにも聞かせてあげました。

そうそう、新しい生徒さん達がこの日はいらっしゃったので、皆さんに自己紹介をしてもらっていたら、
鈴虫ちゃん達が元気に「リーン、リーン」と鳴き出しました。
「すみません。鈴虫ちゃん達も自己紹介しているみたいです」と私が言うと、皆さんから笑いが起きました!

毎年、みんなで“ゆかた”を着て

「鈴虫の鳴き声を聞く会」を開きたいと思っているのですが、コロナが収まらないこともあり、まだ実施できていません。

Aさんは、18年前から有志の方達と

「鈴虫を市川の虫」として継いでいこう!

と毎年頑張って途絶えないようにしてきたそうです。しかし、続けていた人たちももう高齢になり、Aさんも毎年、「今年が最後かも…」「今年が最後かも…」と言いながら、身体が不自由にも関わらず、頑張っておられます。

(お世話が結構大変なので、Aさんから鈴虫をもらってくれる人は少なくなってしまったようです)

ある日私は、「一晩だけでも入居者さんたちに鈴虫の鳴き声を聞かせてあげたい!」と思い、

私の老人ホームに鈴虫をケースごと持っていき、預けてきました。

すると、その日たまたま見学に来られた、老人ホーム紹介の日本一のエキスパートでもあるUさんが「鈴虫」を見て、

「スズムシのショートステイですね!」と言っておられたそうです。

あとでスタッフがそれを聞いて、「ソレ、最高!笑っちゃう!」とスタッフと大笑いしました。その発想さすがです!!