中川修子が綴る「介護ブログ」

1, 私の夫が「叙勲」を賜わりました

私の夫は、警視庁に42年勤め、この度警察官や消防士ら危険性の高い業務に長年従事した人を称える「危険業務従事者叙勲 瑞宝双光章」を賜わりました。

長年の間には、色々なことがありました。私も仕事を続けながら支えてきました。大きな警備(サミットなど)の時は、「家に寝るためだけに帰ってくる」という状態でした。

~天職~

それでも夫は子どもの頃から警察官になりたかったそうで、本当に傍で見ていて「天職だ!」と思います。

夫が55歳だった当時、夜勤で夫婦げんかの仲裁に行った時のことです。その夫婦がかなり暴れていて、その夫を抑え込んだ際に嘔吐し、「クモ膜下出血」を起こしてしまい、近くの病院へ搬送されたことがありました。翌日、9時間の大手術を受けたのですが、2か所も血管が破裂していたそうです。それから約1か月入院しました。私は毎日病院へ見舞いに行きました。

~介護の知識が活かせたできごと~

“介護”で学んだ足浴、手浴、体の清拭、ハーブオイルマッサージ等、まさかこんなに早く介護の知識が夫に活かせるとは思ってもみませんでした。

「ICU(集中治療室)」に入っていた頃は、手を拘束されていました。看護師さんから「拘束しています」と言われたときは思わず涙がこぼれてしまいました。

“「介護の現場」では拘束をしない”という教育を受けていたので、拘束される本人や家族はどんなに悲しいものなのか身をもって知らされました。

ちょうどその時は私も最初の老人ホームを立ち上げたばかりで一番大変な時期でした。

夫は突然のことで認知症のような症状も発症し、チューブを抜いたりしてしまうので、婦長さんからは「夜の11時まで付き添ってほしい」と言われました。そのため約1か月間、帰宅は11時過ぎ・朝は普通に出勤という生活が続きました。普段は何をしても痩せることのない丈夫な私の体も、食事が摂れなくなり、1か月で7㎏も体重が落ちました。

思い起こせば本当に大変な時期を何とか乗り越え、夫を支え、夫が何とか無事に後遺症もなく定年退職を迎えることができました。そしてこの度、叙勲を賜わることができ本当に嬉しかったです。本人もこれを目指していたのだと思います。

~自分へのご褒美~

記念撮影をしたホテルニューオータニ幕張で、長年食べたいと思っていた話題の“スーパーモンブラン”を“自分へのご褒美”で夫に買ってもらいました!

以前は2,500円で中々手が出なかったのですが、今は3,543円になっていました。やっと食べることのできたその味わいは本当に濃厚で、色々なものが入っていて、一生に一度は食べる価値アリの逸品でした♪

 

~スタッフのみんなからのプレゼント~

それからさらに嬉しい出来事がありました。(株)かいごデザインのスタッフ達がお金を出しあって「ホテルニューオータニ幕張」のお食事券と記念品をプレゼントしてくれたのです。夫も私もとても驚きました!今度写真が出来上がったときにでもゆっくりお食事してきます。(株)かいごデザインの各老人ホーム・デイサービスを回り、“紅白饅頭”をスタッフ全員と入居者さん、デイサービスの利用者さんにもお届けし、夫がお礼を述べさせていただきました。皆さんから笑顔とお祝いの言葉をもらいました。