中川修子が綴る「介護ブログ」

1.楽しくないと続かないからね

「楽しくないと続かないからね」
日本最古の”藍染め”を受け継ぐ、千葉まつ江さん(89歳)の記事(2020.2月号ハルメク)を見ました。

私も”藍染め”の色合いが大好きで、何枚かの生地や服も持っています。
なぜ今回”藍染め”を取り上げたのか⁉というと、この見出しの言葉が「介護にもあてはまるな」と強く思ったからです。

毎年、毎日染まる色は違っても
”いい色”だって感じる瞬間がある
その時、心底、わくわくする

まつ江さんが受け継いだ「正藍冷染」という藍染めの技法は、自ら栽培した藍を使い、染までの工程を一貫して、手仕事で行うものだそうです。
「最初はうまくいかず、それでも繰り返すうちに、少しずつ染まるようになり、楽しくなっていった。」といいます。

本当に「介護」と一緒。
私が訪問ヘルパーもしていた2000年頃。
在宅では、生い立ちなどもあまり知らされず、性格などもわからないまま、在宅に訪問ヘルパーとして入るわけですから、もちろん緊張します。また、施設と違って何かあったときには自分で咄嗟の判断もしなければなりません。
それでも段々訪問回数を重ねるうちに心が打ち解けてきて、私たちの訪問を楽しみに待っていて下さるようになります。
ヘルパーさんといっても、お掃除・お料理・言葉遣い等々高い能力を求められます。
私も訪問ヘルパーでお手伝いさせてもらって色々な力が身に付きました。

1, 嚥下障害で豆腐とプリンしか食べられなかった人の食事をほぼ普通の食事に戻すことができたこと
2, 人工透析の方の食事を作ったこと
3, 足が「くの字」にガチガチに固まっている方のおむつ替えが段々うまくできるようになったこと

「困難なことを避けていては、自分の力もつかない」と思い、色々な困難事例にも取り組みました。そして、困難事例の方や“がんこじいちゃん”のお家が大好きになりました。
ですので、2002年に初めて老人ホームを立ち上げた時にも、他のスタッフも力がついている人たちばかりだったこともあり、「自分はやれる!」という自信につながりました。
もう施設は無理だと言われていたかなりの困難事例の方も受け入れることができ、ご家族やケアマネさんにとても喜ばれました。

「大切なのは、藍染を楽しいと思えること」

またこれも「介護」という仕事が楽しい!と思えることです。
私も警視庁に14年半いましたが、介護業界はもうすぐ倍以上の30年になります。
今でもこの仕事は楽しいです。
「介護」って奥が深い。身体介護だけが介護ではありません。
私は、周りの人を元気にしてあげたい!と今は「介護予防」に取り組んでいます。また、要介護になった人もまだまだこんな幸せがあるんですよ!ということに気づかせてあげたい。一人一人にあったことを見つけ出し、それを提供してあげて、笑顔を見せてもらうことが、私のエネルギー源です。

「こんな事したの初めてだよ~」
「こんな美味しいもの食べたの初めてだよ~」

自分のアイデアが成功して、皆さんが喜んで下さると最高ですね!

たまらない!やめられないこの仕事!