中川修子が綴る「介護ブログ」

2、自らを分け与え ほんとうの自分になろう

吉田松陰の小さな学習塾「松下村塾」での出来事が書かれていました。

時に、松下村塾に贈り物が届けられることがあるそうですが、

わずかな贈り物でも一口に足りないくらいでも、

必ず分けて門人一同に与えたというのです。

一口に足りないくらいでも門人に分けた…

吉田松陰は「僕のものはみんなに分け与える」

出典 月刊デイ

この記事を見て、20年位前のことを思い出しました。

「ハッピーニューライフ東船橋」がオープンして間もないころ、

まだ入居者さんが4~5人の頃でした。

どなたかに直径13㎝位の小さなケーキをいただき、

おやつの時間にヘルパーさんは入居者さんの人数分にカットしようとしました。

すると、入居者の方から「ここの社長さんはきっと、ヘルパーさんも一緒に食べましょう!って思っているはずだよ」と言われたとヘルパーさんが私のところに聞きに来ました。

「うわーっ!すごい!入居者さんがもう私のことをそこまで知ってくれてるなんて!」と驚くと同時に嬉しく思いました。

私の答えはもちろんその通りです。

みんなで分けて食べました!

「嬉しいことも悲しいこともみんなで一緒に!」が私のモットーです。

入居者さんがお亡くなりになったときも、悲しいことを隠すのではなくきちんとお伝えして、お通夜に参列したい方は私たちでお連れして、きちんとお別れをしてもらっています。

ヘルパーさんたちも休みの日であったとしても自らすすんでわざわざ自主的に来てくれて、本当に入居者さんとヘルパーさんたちが「家族になっている!」と感じます。

某葬儀場で「すごいですね!」と言われたので

「え?何がですか?」と聞くと、

「施設の入居者の方が亡くなって、こんなに多くのスタッフの方が来られたのは初めてです!」と言われたのを思い出します。

私たちとしては普通のことでしたが…。

「家族のように」と簡単に使われますが、私はこれだけでなく他にも色々と、

スタッフの思いやり・優しさは本当に他には負けていないと思っています。

「家族懇談会」でもいつも家族の方に、「ここのヘルパーさんは、同じことをしても優しさが違う!」と言っていただきます。

逆に私たちがやる気のエネルギーをいただくのですが、今はコロナで開けないのが残念です。

「頑張ってやっている」ではない

自然に出てくる優しさだからこそ長く続いているのだと思います。

2022年4月 創立20周年おめでとう!